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【自主性・主体性ある会社・組織・チームの作り方】第3回 スキルよりウィル:会社の価値観に合わない人を採用しない |PROVISIT

この記事では、中小企業(特に成長を目指すベンチャー企業)として、マネジメント・組織作りをどのように行っていくべきなのか、実体験と実践内容をもとに考えていきたいと思います。

さて、前回(第2回 ティール組織であればうまくいくのか?)の最後にも書いたとおり、今回は会社のカルチャー・文化に合う・合わないについて考えてみます。

中小企業の場合、採用が中途採用に偏りがちで、教育体制等も整っていないことから、「即戦力」を採用したいというのが基本的な方針になります。

一方で、職歴・経験・スキルのみで採用した結果、会社にまったく合わずにすぐに辞めてしまったという痛い経験は、どんな経営者でもあるはずです。
この「会社に合う・合わない」を今後の採用に生かせなければ、同じ過ちを延々と繰り返すことになります。

本稿の結論はタイトルのとおり、正しい採用基準は「スキルよりウィル」というわけで、職歴・経験・スキルよりも、会社の価値観・考え方にマッチする人材を採用しなければ、自主性・主体性ある会社にはならない、という主旨です。


■痛い経験

「スキルよりウィル」とは言いながらも、弊社も過去には数えきれないほど採用、さらには社員マネジメントには失敗・苦労してきました。

最も痛い経験は、上場準備のために管理系人材を採用したときです。
上場を目指すと管理(財務・経理)系の人材は必須で、かつ監査法人対応なども必要であることから、高いスキルを求められることになります。

そこで、アッパーの管理系人材を主とした紹介会社に依頼し、複数人を採用面接したのですが、採用した社員が大問題でした。

50歳代で、役員・部長として上場を3社経験している方だったので、最初は「頼れる人が入社してくれて嬉しい」と全社員が思っていたはずですが・・・
その社員は多数の問題を起こし、数ヶ月後には減給処分、結果としてたった7ヵ月で退社することになったのです。

この人が弊社に全くマッチしなかった理由を挙げておきましょう。

●情報共有が絶対ルールとされているのに個別の連絡・やり取りをする
●必要な情報を自分で取りにいかずに周りにやらせる
●年齢が高く、経験年数も長いことからマウンティングしにいく


■スキル(能力・経験)を優先して採用したらどうなるのか?

専門的な知識・能力が必要な職種・職務であればあるほど、スキルで採用したくなる気持ちは当然かと思います。
しかし、弊社でも多数の失敗・痛い経験を繰り返し、結局スキル優先で採用すれば、社内の人間関係を含め、さらにマネジメントコストが増加することを理解しました。

スキルが高い人の特徴は下記です。

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●今まで経験した仕事が長い分だけ、価値観・考え方は変わらない
●自分が正しいという自己主張が強い
●知識等が不足する社員にマウンティングをする
(上からの関係を作ろうとする)
●属人的な仕事をやり方をする・情報共有しようとしない

特に、スキルが高くて転職を繰り返している人は、自分が悪いのではなく「会社が悪い」と考え、退職~転職を繰り返している場合が多く、このような人材を採用しても同じ理由で退社するリスクが高いでしょう。

もちろん最も欲しい人材は、能力が高くて・自社のカルチャーにフィットする人材のわけですが、その次の採用基準を

【能力・スキル・経験はないが自社のカルチャーにフィットする】

に置けるかどうかが大事になります。ここで、「スキルは高いがカルチャーフィットしない」人材を優先してしまうと、より社内の状況は悪くなります。


■自律型組織に合わない人は意外に多い

社員に自主性・主体性を求めると、「指示待ち人間」ではなく、自ら考え・行動する人を採用したいと考えるわけですが、一方でこのような自律型組織に合わない人は意外に多いです。

特に、経歴はピカピカであっても、大企業やトップダウン型の会社で働いてきた人は、

・指示された仕事のみをしてきた
・誰かが仕事を与えてくれる環境に慣れている
・職務内容が決まっていた

という人が多く、採用面接ではデキる印象を受けたとしても、入社してみると自ら動くことができないというケースが多いです。
完全なミスマッチですね。

もちろん、業種・業態によっても変わってきますが、ベンチャー的な会社であれば職務分担も曖昧であることが多く、大企業やトップダウン型の会社とは求める人材像がかなり違ってきます。

このあたりは、「面白法人」と呼ばれる上場企業・カヤックの社長が、ティール組織の分析とともに記事を書いているので参考にしてください。

「話題のティール組織について、わかりやすくまとめてみた(やや偏見あり)」


■離職率を下げることが目的・目標ではない

ここまで「会社にフィットする人材の採用」について書いてきましたが、弊社では離職率を下げることを目的とも目標ともしていません。

確かに、離職率が高い会社が良いとはとてもじゃないけど思えませんし、離職率が高いと採用を続けなければならないので、採用費も高くなりますから、離職率は低い方がいいでしょう。ただし、これはあくまで結果論です。

極論をいえば、「離職率ゼロが良い会社ではない」ということです。
むしろ、会社にフィットしない社員が在職し続けていることの方がよっぽど問題が大きいということです。会社に合わない社員は早く退職してくれた方が、社員本人・会社の双方のためでしょう。

問題なのは、退職者が出るタイミングで何が悪かったのかを考えないことです。
弊社では退職者が出るたびに、何が悪かったのかを会社全体に伝えるようにしています。


弊社のセミナーに登壇いただいたこともあるサイボウズの山田(元)副社長から聞いた話ですが、国内のサイボウズは離職率4%台と低い一方で、アメリカで事業を始めた際、初年度の離職率は50%を超えていたそうです。

立ち上げたばかりの会社の場合、いかに目的・理念を掲げたところで、社内カルチャー・文化が固まっていないことから、「会社にフィットする人材」の像が不明確・不明瞭ですから、離職率を下げる知見を持っていたとしても、現実は難しいということでしょう。

社内カルチャーにフィットする社員を採用する

フィットしない社員は辞めていく

社内カルチャーがより強固になっていく

採用基準がより明確になっていく

自主性・主体性が生まれる環境が徐々に整っていく


このような好循環を(数年かけても)作り上げていくことが大事です。


■人材の「バス理論」

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かなり前にはなりますが、爆発的に売れたビジネス書「ビジョナリーカンパニー2」で取り上げられた「バス理論」というものがあります。
この理論の信奉者は多いのですが、サイバーエージェントの藤田社長が書いている記事がわかりやすいので引用します。

「採用で大事なこと」

偉大な会社に飛躍させるためにはまず、
新しい方向や新しいビジョン、戦略を策定し、
次に人々を結集するのだろうと予想していた。
調査の結果は全くの逆であった。
まずはじめに適切な人をバスにのせ、
不適切な人をバスから降ろし、その後に
どこに向かうべきか決めている。


ここで大事なことは、「適切な人をバスにのせ」とは、優秀な人を採用するということではなく、「一緒に働きたい人を乗せる」ということです。
そして併せて、「不適切な人をバスから降ろ」すことも大事になります。

すでに触れたとおり、離職率ゼロの会社は、むしろ良い会社ではないのかもしれません。
もちろん、採用時に全てを見抜ければいいわけですが、そんなことは正直、不可能でしょう。

さらには、当初は社内カルチャーにフィットしていた従業員も、働いているうちに不適切になってくる・ズレてくる従業員もいますから、採用基準・方法だけが悪いわけでもないのです。

このことから、いったんバスに乗せた人であっても、不適切な人をバスから降ろすということを同時に行うことが大事になってきます。
さらにいえば、「不適切な人」が自ら退職したくなる会社であることがベストです。


■最後に・・・

ここまで、スキル・能力・経験を採用基準にするのではなく、最優先すべきは「会社のカルチャーにフィットする」人材をどう採用し、育てていくか、という点について書いてきました。

この前提として必要なことは、会社のカルチャーや考え方・価値観などを従業員にどのように共有していくのか、という論点があります。

次回では、この点について弊社ではどのようにして共有しているか、その背景となる考え方も含めて解説したいと思います。



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