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退職金を見据えて役員報酬を設定する

前回は役員報酬を改定することについて解説しました。

「決算期変更を活用する」


■役員報酬と退職金の関連性

役員報酬を増減させるうえで、注意しておかなければならないのは、退職金を見据えた役員報酬額の設定になっているかどうかです。

特に、役員報酬を下げる場合に注意が必要になります。

なぜ退職金と役員報酬に関連性があるかといえば、退職金は一般的にこのような算式で計算されることになっているからです。

■退職金の計算方法

役員退職金=最終月額報酬×在任期間×功績倍率 「在任期間」というのは、役員に就任してからの年数になります。

また「功績倍率」とは、一般的に代表取締役で3(倍)程度といわれています。

在任期間と功績倍率を自由に動かすことはできませんから、退職金は実際のところ、最終月額報酬で決まるともいえるわけです。

■よくない役員報酬の設定例 

実際の例でこういう事例がよくあります。

過去に法人の業績が良かった頃は、社長も役員報酬を多くとっていた。

しかし、ここ数年は業績が悪化し、銀行借入の必要性からも社長の役員報酬を極端に低くし、法人に利益がでるようにしていた。

しかし、社長の体調が悪化し、退任しなければならない状況になってしまった。

ここで、最終の月額役員報酬が10万円など、かなり低い金額になっていると、30年間役員として働いていたとしても、10万円×30年×3倍=退職金900万円ということになってしまいます。

過去に業績の良かった会社は、留保(過去の利益から残った現金・資産など)を多く持っているはずですから、900万円などといわず、もっと退職金を支給したい、と思ったところで、実際には900万円が限界、ということになってしまいます。

もっと退職金を支給したいという要望があっても、実際のところ、税務調査で否認されるリスクを考えると、これ以上大幅に増額して退職金を支給することは難しいこともまた事実です。

■ちゃんと計画的にプランニングをしましょう

日本の税制では、退職金に課される税金は安くなるため、退職金を多く支給することが節税メリットにもつながり、また退職金はリタイア後の生活の糧にもなります。

こう考えると、法人のことを考えて役員報酬を低めに設定してしまったことが、退職金を多く支給にできないという不測の事態を招く結果にもなり得るわけです。

あまり考えたくないことでしょうが、現実には死亡というリスクも考えなければなりません。

役員報酬を下げた瞬間に発生するリスクというのもあるのです。

役員報酬について短期的に増減させることは、リスクを織り込んで考えると適正とはいえず、

中長期的な視野に立って役員報酬額を設定する必要がある、といえるでしょう。



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